

仏式の納棺で使う六文銭。以前から使っていた南部鉄の六文銭が手に入らなくなってしまいました。過去にお伝えしていた火葬しても残る六文銭ですが、製造元が高齢のため廃業してしまいました。同等品を探したのですが、存在しないようです。
火葬しても燃え残り、お骨と一緒に納骨しても良いし、家族でお守りの様に持っていても良い物でした。無くなってしまっては仕方がありません。
いろいろと探した結果、蝋でできた六文銭を見つけました。触った感触は金属ではないですが、見た目はとても精巧にできています。
蝋で出来ているので燃えてしまい、手元に残ることは無くなりましたが、火葬によって故人があの世まで持っていける六文銭になりました。
六文銭の現在の価値は200円~300円位です。この6文は三途の川を渡る舟の船頭に払う代金です。6文無しでも三途の川は渡れますが、衣服をはぎ取られ、びしょ濡れで渡ることになります。少しの金額で安心してあの世に行けるのは庶民にとって救いになる考えだったのではないでしょうか。