多くのお宅にある神棚。お葬式の時には神棚を封じます。
封じ方は神棚の前に障子紙などを張ります。神棚の棚をまるごと紙で覆うことも多いですが、神社庁の説明では神棚の手前の天井から半紙を一枚垂らせば封じたことになります。
さて、なぜ神棚を封じなければいけないのでしょうか?
神道では死を穢れ(けがれ)と考えます。穢れとは遺体をそのままにしておくと腐敗することから何か良くないものがあると考えていたのではないでしょうか。
しかし、この穢れという考えかたは死を汚く考え、嫌う意味ではありません。
この穢れという表現は実は昔「気枯れ」と書きました。「気」は生きている気力を意味しています。
気力が枯れるので「けがれ」です。
さて、この気枯れがなぜ神棚を封じることにつながるかというと、病気がうつるのと一緒で“けがれ”もうつると考えられていました。
神棚の神様に“けがれ”がうつると氏神様が力を失ってしまいます。
神様が力を失っては守ってもらえなくなってしまうので神棚を封じるのです。